<連載「気になリスト」(62)>

 寒空の下、カップルが集うイベント会場で彼氏を待ち続ける1人の女性。仕事を終えて駆けつけた彼氏と最高の笑顔で抱き合うカップル。甘く切ないドラマ仕立てのNTTドコモのCMに登場する美少女が女優黒島結菜(16)。「セリフがないので、待ってるシーンも表情が怒ってるみたいと言われたり難しかった。でも相手役が共演経験のある俳優さん(葉山奨之)だったので緊張せずにできました」。

 このCMで一躍注目され、テレビ東京系ソチ五輪中継オープニングVTRにも出演するなど仕事の幅が広がっている。「学校で友達から『CM見たよ』って言われたり、父も会社で同僚から『娘さん出てるね』と言われてるみたい」と反響の大きさも実感している。

 沖縄出身。小学生時代はバスケットボール、中学ではバドミントンや陸上で汗を流すスポーツ少女だった。小さいころからテレビや雑誌を見る機会も多かったが「社会に出たらどんな職業でも自分のことをアピールするのはいい経験になる」と母親に勧められ、地元企業のオーディションを受けた。これがきっかけになってデビューした。

 現役高校生のため、仕事は授業の合間をぬって取り組む多忙な日々。「1人の時間も好き。どこでも寝られるのが特技なので気にならないです」。大好きな米女性歌手テイラー・スウィフトら洋楽を聴いたり、最近はまっているDVD観賞で演技の勉強もする。「先日は欲張りすぎてレンタルを延滞しちゃいました」とおちゃめなところもある。

 マイペースに信じた道を突き進む。「同年代の女優さんの活躍は刺激になるけれど、その人よりたくさん仕事をしようというよりは自分としてやれることを1つずつ突き詰めていきたい。まずは、多くの人に自分を知ってもらいたい」と初々しく言う。進化が楽しみだ。【大友陽平】

 ◆黒島結菜(くろしま・ゆいな)1997年(平9)3月15日、沖縄県生まれ。11年、沖縄の地元企業のイメージガールオーディションを機にモデルとして活動開始。12年に本格デビュー。NTTドコモ「想いが伝わる」やベネッセ進研ゼミ高校講座「9万問の入試分析」などのCMに出演。趣味は海を見ること。得意科目は物理と数学。162センチ。血液型A。