落語家林家木久扇(76)が21日、初期の喉頭がんであることを公表した。報道各社に書面をファクスで送付。放射線治療による完治まで約1カ月半を要するため、すべての仕事を休み、治療に専念するとした。復帰は秋を予定している。

 書面によると、木久扇は今月初めごろから、喉に違和感があり、声が出にくい状態だったという。精密検査を受け、初期の喉頭がんと診断。00年には、胃がんで胃の3分の2を切除する手術を受けており、体調管理には気を付けていたという。喫煙習慣もない。

 かつては「病気に限らず、自分の悲しみや嫌なことを人さまにしゃべるのは嫌」と話していたが、今回はがんを公表の上、「より一層おもしろくなって皆さまの前に帰ってまいりますので、それまでお休みをいただきたく思っております」とコメントしている。

 レギュラー出演する日本テレビ系「笑点」(日曜午後5時半)も20日の放送前に休養が決定していたが、「視聴者の皆さまにご心配をお掛けしたくない」との思いがあり、予定通り収録分が放送された。司会の桂歌丸は「突然声が出にくくなったみたい。報告を受けた時は、『きくちゃん、大事にしてくれ』と伝えました。きくちゃんのことだから大丈夫。1日も早く戻って来てほしい」と語った。

 「笑点」を放送する日本テレビでは、代役について「立てる予定はなく、空席でお待ちいたします」としている。舞台にレギュラー陣が並ぶが、木久扇が獲得した座布団はそのままにして復帰を待つ。すでに19日の収録から休んでおり、27日放送の欠席初回で、歌丸が報告する。収録は9月13日まで、放送は10月12日まで欠席予定。