昨年12月に亡くなった森田芳光監督(享年61)が製作を目指していた作品が、早ければ年内撮影開始に向けて準備が進められていることが24日、分かった。関係者は「複数の関係者と進めていた企画はまだ続いています。監督は亡くなられましたが、方向性は決めている。年内に何とか形にできれば」と話した。オリジナル作品で、監督、出演者の選考も大詰めだという。

 森田監督の遺作「僕達急行

 A列車で行こう」がこの日、全国で封切られた。東京・渋谷TOEIで初日舞台あいさつが行われ、主演の松山ケンイチ(26)が出席した。撮影時、監督から「人間が真面目に生きているところから生まれる面白さを捉えたい。笑わせる演技は寒いから」と言われたという。「演出に追いつくのが精いっぱいでした。人とのコミュニケーション、出会いの楽しさを教えてくれた」と感謝していた。