奇才と呼ばれる園子温監督(50)が異色の新作映画の撮影に入っていることが20日、分かった。恋愛、バイオレンス、アクション、青春などの要素を盛り込んだ群像劇「地獄でなぜ悪い

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 hell?」。個性的で実力のある国村隼(56)堤真一(48)二階堂ふみ(18)友近(39)星野源(31)長谷川博己(35)の6人が主演する。

 恋愛、家族愛、映画愛とさまざまな愛の形を描く。バイオレンス、アクション、コメディーなどの要素を盛り込み、展開はめまぐるしい。園監督は6人に各要素の「担当」として役割を期待している。「堤さんはアクション。長谷川さんはラブロマンス。友近さんはお笑い、バイオレンス。ふみちゃんはラブ。星野君は青春です。国村さんは作品を締める要です」。

 園監督は、人気コミックや小説の映画化が相次ぐ日本映画界の中で、オリジナル作品にこだわり続ける数少ない存在だ。国村は、脚本について「面白くて、とんでもない世界の中に、美しい言葉が弾丸のように飛び交うすばらしいものでした」と話す。また「コメディー仕立てでもあるので、笑ったりギョッとしたりエンターテインメント性豊かな作品になる」と多面的な魅力を感じている。

 園監督の才能は世界的に認められている。過去作品はカンヌ、ベネチア、ベルリンの世界3大映画祭に出品された。新作「希望の国」(来月20日公開)は、今年のトロント国際映画祭で「NETPACアジア最優秀映画賞」を受賞。「地獄-」も海外配給オファーが相次ぐ可能性が高いが、園監督は「興味ない。日本人が楽しめればいい」と素っ気ない。今回の作品を「『ゴッドファーザー』と三谷幸喜作品、高倉健さんの映画が交差点で出合ったような映画だよ」と独特な表現で説明した。来年3月公開。

 ◆園子温(その・しおん)1961年(昭36)12月18日、愛知県生まれ。法大中退。90年「自転車吐息」がベルリン映画祭フォーラム部門出品。05年「奇妙なサーカス」が同映画祭で「ベルリン新聞・読者審査賞」。11年「冷たい熱帯魚」がベネチア映画祭オリゾンティ・コンペ部門出品。同映画はブルーリボン賞作品賞。同年「恋の罪」はカンヌ映画祭監督週間出品。12年「ヒミズ」はベネチア映画祭コンペ部門出品。

 ◆映画「地獄でなぜ悪い

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 hell?」武藤(国村)と池上(堤)は憎み合っていたが、池上が武藤の娘、女優のミツコ(二階堂)に恋をする。武藤は妻しずえ(友近)の出所祝いにしずえの夢だったミツコの映画デビューをかなえようと画策。映画監督に間違えられた通りすがりの男、公次(星野)、公次に頼まれてミツコ主演映画を撮ることになる自主映画監督、平田(長谷川)が加わり、事態はややこしくなる。