ソレミア初アウェーで世界一を証明/JC
今週のメーンはジャパンC(G1、芝2400メートル、25日=東京)が行われる。
あらためて世界一を証明したいのはオルフェーヴルだけじゃない。凱旋門賞で日本ファンの夢を打ち砕いた走りは本当にフロックだったのか? 「ノン」と言わんばかりにソレミア(牝4、フランス)は、引退予定戦であえてオルフェとの再戦を選んだ。初めての海外遠征になるが、来日後の調整は順調。これまでJCで結果の出ていない凱旋門賞馬だが、フランスの女戦士の根性は軽視できない。
世界最高峰の一戦を制したソレミアは、初の海外遠征のプレッシャーとは無縁の精神力の強さを見せている。現在は千葉県白井の競馬学校で調整中。14日の来日後は、すぐに環境に対応した。担当厩務員が「日本のニンジンとミネラルウオーターを気にいったみたい」と話すように食欲も旺盛。文字通り日本の水が合っているようだ。19日は英国馬たちの調整が終わった後に1頭で馬場入り。常歩(なみあし)からキャンターに入ると、440キロちょっとの馬体が、急激に活気あふれるオーラをまとった。「今朝は少し強めの調教をした。動きはしなやかだし、楽しんで走っていた」と、コーヘン助手は感触を口にする。
凱旋門賞では直線半ばでいったん完全に突き放された。オルフェの失速があったとはいえ、世紀の逆転劇を演じられたのは非凡な闘争心を持っていたから。「ここ一番の勝負強さが彼女の良さ。きつい流れになるほど燃える馬で、かわいい女の子ですが、本物の戦士のハートを持っている」。陣営は馬版ジャンヌダルクといえそうな女戦士の「折れない心」を最大の武器に挙げる。
過去JCに出走した凱旋門賞馬は96年エリシオの3着が最高で、評判倒れに終わってきた。ソレミアも日本の高速馬場への適性に疑問が残るのは確か。だが、ブリーダーズC、香港カップなども検討された中で最終的にJCを選んだのは「府中の最後の長い直線が彼女に向いていると思ったから」というのは不気味。オルフェとの再戦についても「相手のホームの日本で再戦できるのは光栄。プレッシャーはあるが、最善を尽くすだけ。最終的には強い馬が勝つということ」と不敵な笑みを浮かべる。
日本でやれば違うはずと、安易に決めつけるのは危ないかも。フランスの女戦士もまた、世界一証明のために牙を研いでいる。【高木一成】
[2012年11月20日8時58分 紙面から]
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