<天皇杯:G大阪3-1山形>◇決勝◇13日◇日産ス

 3冠は、単に実力だけでは成し得ない。今季のG大阪には運も大きく味方した。リーグ戦では、終盤で首位に立っていた浦和が勝ち星を挙げられなかったし、天皇杯は相手に恵まれた感もある。シーズン前半は低迷したが、カップ戦決勝やリーグ戦の正念場が続くシーズン終盤を好調で迎えたことが大きかった。

 それにしても、すべてのタイトルを総なめしたということは、絶賛されるべき偉業だ。選手層が厚くないと、1年間戦い抜けない。リーグ戦の浦和戦では、エースFW宇佐美とパトリックを途中で代え、交代出場した佐藤と倉田が得点を挙げた。W杯ブラジル大会前のナビスコ杯では遠藤、今野が抜けた穴を控え選手が埋めた。

 控えメンバーが常にモチベーションを高く保つことは容易ではない。しかし今季のG大阪はそれができていた。それは、長谷川監督の手腕だろう。監督のマネジメントがうまく機能した証拠でもある。

 昨季まで、森保監督率いる広島がリーグ戦を連覇し、今季は長谷川監督が3冠達成。Jリーグが発足して20年あまり。プロの選手として経験を積んだ日本人監督がタイトルを取る-。時代の変化を感じる。(日刊スポーツ評論家)