平均年齢29・3歳の経験豊富な選手たちが後半から巻き返した。J1アルビレックス新潟は3月30日のホームでの柏戦に1-1で引き分け。前半は主導権を握れずに1点ビハインドで折り返したが、後半に38歳のDF千葉和彦が自身のクラブJ1最年長得点記録更新となる同点ゴールを決めて追いついた。

J1リーグ戦でスタメンの平均年齢が29・3歳以上だったのは05年12月3日のホーム浦和戦(0-4)以来、19シーズンぶり。松橋監督は「我々の良さや相手を分析した上でこのメンバーを選んだ」と言う。だが、平均年齢25・3歳のフレッシュな相手の激しいプレスに苦しみ、前半15分にクロスから失点。その後も攻め手を欠き、逆襲速攻を受け続けた。

百戦錬磨のベテランがそろったチームは後半に配置などを修正して反撃。攻撃を組み立てる際には31歳のMF高木善朗が低い位置まで下がって受け、パスの巡りもスムーズになった。そうしてリズムを取り戻し、同12分に千葉の同点ゴールが生まれた。

J1通算362試合で9点目を挙げた千葉は「前半から中にいる選手で感じながらできればよかった」と反省し、「まだまだ自分自身、良いプレーができなかった。チームはこんなものじゃない。こうした試合を経て強くなっていきたい」と話した。38歳の元日本代表DFは今季初出場で健在ぶりを示したが、まだまだ伸びしろもあるということか。【石川秀和】