なでしこジャパンの佐々木則夫監督(57)がギリギリまでメンバーの競争をあおってチームを底上げし、リオデジャネイロ五輪出場権獲得を目指す。日本協会は14日、沖縄・石垣島合宿(18日から9日間)の代表候補を発表。故障した昨年の女子W杯以来の招集となるMF安藤ら海外組も含めた26人が名を連ねた。

 まず五輪アジア最終予選(2月29日開幕・大阪)での出場権確保を目指す。強豪ひしめくアジア6カ国で2枠を争う激戦。指揮官は予選メンバー20人について「直前のキャンプ中に絞る」とギリギリまで競わせる方針を表明。1月は石垣島、2月は沖縄後に、大阪での直前合宿。大事な予選まで3度ある強化期間をフルに活用する。

 昨年末に引退した澤穂希さんは招集できない。ポスト澤の発掘と育成も求められる。セットプレーで無類の勝負強さを発揮した10番不在に、同監督は「また、神が降りてくるような人を作っていかないと」。勝負どころで神懸かり的な活躍をみせた澤引退から、初めてのメンバー発表。あらためてその存在感が浮き彫りとなった。「女子サッカーでもう1度我々も夢を与えられるように、いい成績でアピールしたい」と使命感を胸に、悲願の五輪金メダルを狙う16年のスタートを切る。【八反誠】

 ◆なでしこ今後の予定 1月18~26日は海外組も含めた石垣島合宿、2月13~19日は国内組での沖縄合宿。同22~28日まで大阪での直前合宿が予定され、この間にメンバー20人が発表され同29日開幕の最終予選へ。初戦は同29日のオーストラリア戦(金鳥スタ)。