なでしこジャパンFW大野忍(32=INAC神戸)が27日、女スアレス襲名の誓いを立てた。明日29日開幕のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選を控え、会場の大阪・金鳥スタで約1時間半の公式練習。29日の初戦のオーストラリア戦を前に「スアレスみたいにクロスにも、シュートにも絡んでいきたい」と、ウルグアイ代表FWのような万能型への変身を明言した。

 代名詞は緩急をつけたドリブル突破。そんな大野はこれまで「女メッシ」などと例えられてきた。だが、最近になり「メッシは異次元。逆にスアレスは一瞬の駆け引きで勝負する。そっちの方が現実味があるかな」と思うようになった。スマートフォンで動画をチェックし「テレビに映らないところも見たい」と熱心に研究している。

 長身選手が力を発揮するオーストラリア戦では、大野のドリブルやDF裏への動きが得点への近道となるはずだ。スアレスといえば、相手へのかみつきにより幾度の出場停止を食らう暴れん坊。そこは通算137試合出場のベテランらしく「しない! しない!」と笑い飛ばした。32歳の「イメチェン」が日本を救う。【松本航】