今季ホーム初勝利を目指した藤枝は、長野に敗れ、今季初黒星を喫した。立ち上がりから、190センチFW土井良太(27)を起点とした長野の攻撃に苦戦。前半22分には、自陣深い位置で土井にボールを奪われ、最後は右クロスから先制点を許した。

 大石篤人監督(38)は同41分、けがで万全の状態ではないMF富井英司(27)に代えてFW谷尾隆博(24)を投入。「富井の状態に加えて、裏に抜ける動きもほしかった」と、状況の打開を狙った。しかし、簡単なパスミスを繰り返して攻撃の組み立てすらままならない。後半の交代策も実らず、反撃の糸口をつかめないまま試合が終わった。

 3倍以上となる19本のシュートを浴びるスコア以上の完敗に、指揮官は「相手の圧力が予想以上に強く、奪ったボールを落ち着いてつなげなかった」。MF奈良林寛紀主将(27)も「相手の方がプレーの質が上だった。もっと個のレベルアップをしなければ」と表情は厳しかった。

 次節はアウェーでレノファ山口FCと対戦する。奈良林主将は「ここ2試合は点を取れていない。攻撃の質を上げていきたい」と、力を込めた。危機感を持ち仕切り直しを図る。【前田和哉】