清水は名古屋に完敗し、J2降格圏の16位に転落した。前半6分に先制点を許すと、同18分に追加点を献上。前節G大阪戦で初ゴールを挙げたFWウタカ(31)にボールを集めるも、連係不足が目立ち決定機も作れなかった。後半からFW村田和哉(26)が出場し、44分に右足で今季初ゴールを挙げるも反撃は1点止まり。チームはクラブワースト記録を更新する泥沼の公式戦7連敗となった。

 連敗中の清水はいきなり劣勢に立たされた。前半6分、スローインから右サイドを崩されると、名古屋MF松田に強烈なミドルを決められ先制点を許した。同13分には自陣でのパスミスからピンチを招き、GK櫛引政敏(22)が好セーブを見せて阻止。しかし、流れを引き戻せずにいると、同18分に再び右サイドを突破されて、追加点を献上した。前節G大阪戦に続き、2試合連続で2点ビハインドとなった。

 頼みの助っ人FWウタカが何度もオフサイドにかかり、シュートすら打てない。大榎克己監督(50)は「ボールをしっかり動かすサッカーをしたい」と話していたが、攻撃の組み立てで簡単なミスを連発。後半からFW村田和哉(26)とFWデューク(24)を投入して攻めの姿勢を見せたが、同3分に警戒していたセットプレーから失点。反撃のための交代策も実らず、絶望的な状況に追い込まれた。

 終了間際に村田が今季初ゴールを挙げるも、チームはクラブワーストの公式戦7連敗となった。順位はJ2降格圏の16位に転落。残留争いに巻き込まれた昨季と同じ過ちを招きかねない危機的状況に、選手らは「内容は悪くない」と口をそろえるが、サッカーに「判定勝ち」は存在しない。試合後はサポーターから容赦ないブーイングを浴びせられた。今欲しいのは結果だけだ。【神谷亮磨】