東京の日本代表DF太田宏介(27)が、3年連続直接FK弾で暫定3位へ浮上させた。前半22分。右サイドのタッチラインギリギリの位置から左足キック。中でDF吉本が胸で触ったかに思われたがゴール左へ吸い込まれた。喜ぶ吉本に「俺だ」と主張する太田。アナウンスで名前を呼ばれ「ホッとした」。これで、直接FKキッカーに任命された13年から3年連続の芸当となった。

 左足で右回転をかけたボールは、ピッチをななめに通り抜けた。左サイドバックとしてDFラインに入りながら、ゴールに絡むことができる強力な駒として、Jで存在感を放つ。ちょうど25日から山形で開催されている恒例イベント「人間将棋」の“角”のごとくボールを操った。「勝ちきることが大事。試合後のロッカー室でも次の試合のことを話していた」。第5節に一時的に立った頂点を見据え「まだ誰も満足していない」。飛び道具を武器に、順位を着実に上げていく。