仙台はアウェーで東京と対戦し、敗れた。前半だけで3失点。後半23分にMF金久保順(28)が、今季リーグ戦初先発で初ゴールを決めたが、第2Sは5戦未勝利で最下位脱出もならなかった。

 第1Sでの5連敗に続き、今季2度目の3連敗。試合後、選手たちはぼうぜんと立ち尽くした。この日の負けは、第2S開幕から4戦までの「勝てない」とは、異なる意味を持った。渡辺晋監督(41)は「これまでの4つは悲観するものではなかった。だが今日は我々の拙さが出てしまった」と険しい表情で話した。毎年試練を与える猛暑、連戦、敵地。しかし、いずれも理由にはならなかった。

 前半だけで3失点。相手は放った3本のシュートを全て仙台ゴールに収めた。直近3戦1得点とふるわずの攻撃陣の後ろで「堅守」で忍んできた守備陣もついに崩壊。3点を献上した直後の前半終了間際には、DF渡部が右膝を負傷するアクシデントも発生した。渡部は「1失点の時点で割り切りが必要だった。守備で間延びし、距離感も悪くなった。前半のうちに改善できていれば…」とうつむいた。

 今季掲げる球際・走力・切り替えで相手を上回れなかったことが、敗戦に直結してしまう結果だった。このまま8月12日の次節まで中断期間に入る。DF鎌田は「心身をリセットし、オフ明けに100%でできるようにしないと」と言い、渡部は「原点に戻る必要がある」。もう1度、スタートラインに立つまでが正念場だ。【成田光季】