清水は湘南に競り負け、田坂和昭新監督(44)の初陣を勝利で飾れなかった。前半8分にオウンゴールで先制点を献上。1点を追う後半16分にMF大前元紀(25)が左クロスを右足で合わせて同点とした。エースの2戦連発弾で試合を振りだしに戻したが、同32分にセットプレーから決勝点を献上。J1残留に向けて痛すぎる1敗となった。

 残留に向けて「田坂新体制」で再出発した清水がいきなりつまずいた。前半8分、右サイドからフリーでクロスを上げられると、DF犬飼智也(22)がボールを処理を誤り、オウンゴールで先制点を献上。GK杉山力裕(28)は「先に得点を許してはいけない」と、立ち上がりの失点を警戒していたが、思わぬ形で追う展開となった。

 それでも、気持ちは折れなかった。加入後、初先発となったMF角田誠(32)は「熱いプレーをしたい」と話していた通り、球際で気持ちを前面に出したプレーを見せ、仲間を鼓舞。FW鄭大世(31)も前線で体を張った守備を見せた。徐々に流れを引き戻すと、同36分には途中出場のMF竹内涼(24)が積極的にシュートを狙い、ゴールを脅かす。39分にも鄭が強烈ミドルを放つなど、攻めの姿勢は崩さなかった。

 ハーフタイムに田坂監督は「チャンスは必ず作れる。逆転しよう」とゲキを飛ばすと、エースが期待に応えた。後半16分、左クロスをMF大前が右足で合わせて同点。「FWは点を取るのが仕事」と強い気持ちでピッチに立った背番号10は2試合連続ゴール。3年ぶりに2桁得点を達成した。しかし、踏ん張りきれなかった。同32分、セットプレーからのこぼれ球を押し込まれ、決勝点を献上。チームは監督が交代し、J1残留に向けて仕切り直したが、ホームで痛恨の1敗。今季も残すところあと11試合。状況はさらに厳しくなった。【神谷亮磨】