浦和MF武藤雄樹(26)が、リーグ戦の得点を2ケタに乗せた。前半37分。FW興梠が頭で落としたボールに鋭く反応。プロレスラー武藤敬司の必殺技「シャイニング・ウィザード」のように、体を投げ出しながら右足で押し込んだ。

 移籍初年度、23試合目での2ケタ得点達成は、クラブ歴代日本人最速記録。「古巣仙台を相手に決められて、本当にうれしいです」と笑顔をみせた。試合後にはゴール裏の自軍サポーターから、武藤敬司を模したかつらが投げ込まれた。「ご本人に見ていただければいいですよね」と、すぐにかぶってLOVEポーズを繰り出す神対応。週明けに発表される9月のW杯予選日本代表入りに向け、最高のアピールを果たした。

 ▼浦和移籍1年目で2桁ゴール 武藤が今季10ゴール目で達成。06年のワシントン、08年のエジミウソン、13年の興梠に次いでクラブ史上4人目。過去の3人はいずれも前年に10ゴール以上を挙げていたが、武藤は前所属の仙台で4点(通算6点)。新天地での飛躍が際立つ記録となった。