全国高校サッカー選手権(12月30日~、埼玉スタジアムほか)の組み合わせ抽選会が16日、東京都内で行われた。優勝候補の一角・青森山田は1回戦で大社(島根)と顔を合わせる。

 憧れの柴崎先輩を超える! 19年連続21度目の出場を誇る青森山田が初優勝を誓った。大会の応援リーダーを務める鹿島MF柴崎岳は同校OBで、高2時の09年度大会で準優勝に輝いた。初戦で大社との対戦が決まったDF北城俊幸主将(3年)は「今年は勝ちにこだわるサッカーをしたい」と壇上で宣言した。

 北城は小6の時に見た準優勝に憧れ、八戸市から青森山田中に進学した。高3で在学していた柴崎の異常なほどの練習量に、北城は目を疑った。「朝3時半に起きて約5キロのランニングをして、4時から朝練。さすがに真似できないです。サッカーに対する思いが誰よりもあった」。今でも語り継がれている「柴崎伝説」の1つだ。

 柴崎が高校を卒業するときには、寮の部屋まで押しかけた。「部員のみんなでサインをもらいにいきました。鹿島で背番号20なので、(青森山田での)10番のサインはレアだと思います」。今でも実家の部屋に柴崎のサインを大事に飾るほど、崇拝している。

 柴崎からも激励された。抽選会の応援VTRでは全チームに対し「それぞれの“答え”に向かって君たちと共に世界の頂を目指そう」とエールを送られた。先輩が届かなかった選手権優勝に向けて北城は「(現在首位の)プレミアリーグで優勝して、それで自信をつけて選手権に向けてやっていく」と“一発回答”で恩返しする。【高橋洋平】