浦和が死闘を制し、9大会ぶり決勝に駒を進めた。スコアレスで延長に入り、120分を戦う熱戦となった。

 前半3分、浦和MF関根の右クロスをゴール正面でフリーのMF武藤がボレーで合わせたが、柏GK菅野が防いだ。柏は同24分、FWクリスティアーノがゴール正面左寄りから直接FK。壁に入った浦和DF那須の頭をかすめながらも曲がり落ちてゴールに向かったが、わずかにクロスバーの上に外れた。同30分には関根がペナルティーエリア内でのドリブルで2人をかわし、中央へパス。しかし武藤のシュートはゴール上に外れた。同38分には浦和MF柏木が、相手選手との交錯時に左ひざを負傷。交代を余儀なくされた。

 後半も浦和が主導権を握り、柏が守る展開。浦和は後半31分、武藤の右クロスにFWズラタンが頭で合わせたが、シュートはゴール上に外れた。さらに同39分、梅崎の左クロスにズラタンが頭で合わせたが、これもゴール上方にそれた。柏は後半終了間際にチャンスを迎えた。同42分、DF輪湖がエリア内で相手をかわしてシュート。しかし惜しくも左ポストをかすめて外れた。同ロスタイムには左サイドからクリスティアーノが決定的なクロスを送ったが、浦和DF槙野がかきだしてガッツポーズをみせた。

 延長前半開始とともに、浦和はターンオーバーで温存していたFW興梠、MF李を投入。柏木不在でパスの供給源がなくなった分を、受け手の縦パスを引き出す動きの多様さでカバーしにかかった。同14分、梅崎の左クロスに興梠が飛び込み、菅野の鼻先でヘディングシュート。ゴール左に外れた。柏も同終了間際に波状攻撃をみせたが、浦和守備陣が身体を張って止めた。

 延長後半5分、柏はクリスティアーノが直接FKで狙ったが、壁に阻まれた。同12分、浦和は梅崎の左クロスを李が頭で押し込み、ついに先制。終盤の柏の猛攻を振り切って勝利した。

 決勝は1月1日。味スタでG大阪-広島の勝者と対戦する。