最多5度の優勝を誇る常盤木学園(宮城)がPK戦の末に敗れ、まさかの2回戦敗退を喫した。

 前日3日に2連覇中の日ノ本学園(兵庫)と大一番を戦った疲れの影響からか、出足も鈍く80分間でゴールを割れず、スコアレスでPK戦へ突入した。常盤木学園は、1人目と7人目のシュートがポストにはじかれ失敗。大会2日目に姿を消すこととなり、3年ぶりの優勝は初夢に消えた。01年以来14年ぶりの2戦目敗退。選手らはぼうぜんと立ち尽くした。

 ボランチのMF市瀬菜々(3年)は「1対1の対応やパス回し、ダイレクトでの動きだしが普段通りにできなかった。応援に来てくれた人たちや(負傷欠場のエースFW小林)里歌子に申し訳ない」と肩を落とした。

 阿部由晴監督は「プレスが弱いとああなる。今年は勝ちたかったが、終わってしまった」と嘆いた。一方で「(常葉学園橘は)足元も良かったし、訓練しているなと感じた。予想以上にそれなりのレベルに上がってきている」と相手を称賛。なでしこジャパンへも選手を輩出してきた同監督は、高校女子サッカー界の現状にも言及し会場を後にした。