ほろ苦デビューは融合への前向き1歩-。J2札幌に新加入したブラジル人MFマセード(28)が、東京戦で実戦初出場した。後半19分から右MFで途中出場。26分の出場で、右サイドから3度の攻撃チャンスがあったが、連係面に課題があり、決定機をつくるには至らなかった。開幕まで残り1カ月。徐々に戦術にとけ込み、アタッカーとしての能力を機能させていく。
最初からうまくいくことなど、なかなかない。マセードにとって初めての札幌での実戦。後半19分に途中出場すると、いきなり左サイドからのFKを任された。ファーサイドを狙ったボールは惜しくも味方には渡らず、そこからカウンターを浴びた。あわや失点という、いきなりの洗礼にも、気持ちは折れなかった。
同24分に見せ場が来た。右サイドを駆け上がり、MF神田の縦パスを受けて突破も、味方のフォローが少なく、神田に戻して終了。同33分には右サイドで相手DFに仕掛けるも競り負け、タッチライン沿いにもんどり打って転がった。だが、あきらめずに後半終了間際、右サイドでボールを浮かせ相手DFの裏を取り右クロスを入れた。
わずか3回だが、アタッカーとしての姿勢は示した。「今日はチームメートに自分の特長を少しでも見せられたことが良かった。でも、もっともっと連係を高める必要がある」。J1相手の実戦で、押し込まれた試合展開だったことも不利に働いた。そこは四方田監督も理解しており「守備に追われる時間が多く難しかったはず。攻撃の時間が延び、グループで突破することができれば、もっと良さを引き出せる」と話した。
守備面は、後半25分に右サイドでかわされ、これが2失点目につながった。チームとして機能してほしいがために、早くもベテランから厳しい注文が入った。「攻撃の質は高いが、あんな簡単に抜かれてはいけない。もっと守備面のコミュニケーションが必要」とMF稲本。課題を出すことこそが開幕前の作業でもあり、その意味でも、進化に向けた貴重な26分となった。
「まだ6、7割のコンディション。ベストになれば必ず1人や2人はかわしてチャンスをつくるよ」。小野も稲本も攻撃センスを認める新戦力が、失敗を糧に、チームに順応していく。【永野高輔】



