Jリーグは最終節にドラマが起きる。2ステージ(S)制に移行した昨季、東京とG大阪のチャンピオンシップ出場切符(年間3位)争いは最終節までもつれ、G大阪が逆転でCS切符を手にした。毎年、上位争い、残留・降格争いなどの明暗を図らずも生み出しているのが、Jの各カテゴリーの全試合日程を決めるコンピューターソフトの試合日程自動作成システムだ。Jの関係者からは通称「日程くん」と言われ、陰のドラマ演出家となっている。

 ◆12年 札幌降格は確定も、最終節で<14>C大阪(勝ち点41)<15>神戸(同39)<16>G大阪(同38)<17>新潟(同37)の残留争い。新潟の逆転残留とG大阪、神戸の降格が決まった。

 ◆13年 第33節終了時で<1>横浜(勝ち点62)<2>広島(同60)<3>鹿島(同59)<4>浦和(同58)<5>川崎F(同57)<6>C大阪(同56)。最終節は1~6位の直接対決。広島が鹿島に、川崎Fが横浜に、C大阪が浦和にそれぞれ勝ち、広島の逆転優勝と川崎Fの逆転ACL出場が決定。

 ◆14年 浦和が第32節にG大阪との直接対決に勝てば優勝のはずだったが敗戦。最終節では<1>G大阪(勝ち点62)<2>浦和(同62)<3>鹿島(同60)の優勝争い。G大阪は徳島に引き分け、浦和が名古屋に敗れ、鹿島も鳥栖に敗れたため、G大阪の優勝が決まった。

 ◆15年 2ステージ(S)制に。年間3位のCS出場権は第2S16節時点で<3>東京(勝ち点62)<4>G大阪(同60)。最終節で東京が勝てばCS出場だったが、東京が鳥栖に引き分け、G大阪が山形に勝利。得失点差でG大阪がCSへ。