新潟は2-4で仙台に敗れ、リーグ戦4試合ぶりの黒星を喫した。これで9試合未勝利。前半に2失点で主導権を奪われ、後半にも2点を奪われた。後半31分のDFコルテース(29)の来日初得点と、後半ロスタイムのMFレオ・シルバ(30)のPKで2点を返したが、反撃もそこまでだった。リオ五輪代表候補のDF松原健(23)が右ひざ半月板損傷から復帰し、今季初出場を果たしたことが唯一の明るい材料だった。

 試合後、スタンドにあいさつをする新潟のメンバーに、2200人の新潟サポーターからブーイングが浴びせられた。

 堅守が崩壊した。前半37分、仙台MF金久保順(28)に突破を許して先制を許すと、前半ロスタイムにはFW野沢拓也(34)に追加点を奪われる。第11節G大阪戦、第12節浦和、そして前節川崎Fと、攻撃自慢の相手との3試合を0-0でしのいできたが前半にいきなりの2失点で流れが変わった。

 球際の厳しさが見られず、ルーズボールへの仕掛けも出遅れた。吉田達磨監督(41)は「情けない失点、幼稚なミス」と厳しい口調で悔しさをあらわにした。

 そんな中で、明るい材料は今季初出場の松原だった。後半22分にMF小塚和季(21)に代わってピッチに入り、本職の右サイドバックの位置につく。「ケガを怖がらずにやれることをやろうと思った」。果敢に駆け上がり、クロスを入れた。

 2月のタイキャンプで右ひざ半月板を損傷し全治3カ月。Jリーグの公式戦出場は昨年4月8日のナビスコ杯鳥栖戦以来417日ぶり、リーグ戦は14年の第33節横浜戦以来547日ぶりの出場だ。吉田監督は「右サイドバックがチームに現れたことが収穫」と合格点。今後は戻ってきた戦力を刺激にし、チームを整える。【斎藤慎一郎】