浦和が広島を下し、年間勝ち点3位以内を確定し、Jリーグチャンピオンシップ進出を決めた。

 3点リードの後半19分。浦和GK西川周作(30)は広島FWウタカと1対1になった。リーグトップ18ゴールの点取り屋が迫るピンチ。しかし守護神はシュートの瞬間、右足を伸ばし、相手の狙い澄ました左足シュートをはじき出した。

 その瞬間、埼玉スタジアムの大型モニターにはシャッターが下ろされる動画が流れ「Nice Save!!」の文字が躍った。西川が好セーブをするとこの動画が流れる、クラブスポンサーの文化シヤッター提供のこの演出が、この試合では9回も使われた。

 西川は「9回も流れましたか!」と満面の笑みをみせた。「1対1になってもあわてず、先に動かずと、基本を大事にして守れた」。視察した日本代表の手倉森コーチも「あれだけ止めたら、代表も絶対負けないよ」と大絶賛した。

 5月のアウェー広島戦では、2-4で3連敗目を喫した。第1ステージ優勝の望みを断たれ、スタンドからはペットボトルを投げつけられた。宿舎に戻ると帰京の新幹線に乗るため、自室を出る直前まで、試合の再生画面を見つめて悔しさを胸に刻んだ。そのリベンジは果たした。これで3連勝。名実共に日本一の守護神になるため、日本一のタイトル奪取へまい進する。【塩畑大輔】