四方田札幌が“逆転の発想”で停滞ムードを振り払う。J2札幌は今日30日、アウェーで熊本と対戦する。四方田修平監督(43)は、後半の攻撃オプションで起用してきたDF上原を先発、復帰直後のMFジュリーニョを大事を取ってベンチスタートにすることが濃厚だ。2戦勝ちなしも今季、チーム2位の10ゴールを挙げる7番を途中からの切り札、空中戦に強い切り札14番を先発投入する斬新な入れ替え策で、昇格への勢いを取り戻す。

 前節東京V戦は、今季ホーム19戦目で初黒星。ホーム不敗記録もリーグタイ23試合でストップした。さらに今回は最近5戦未勝利(4分け1敗)のアウェー。四方田監督は「気持ちを切り替えることが大事。自分たちのやれることをやれば結果はついてくる」と前向きに話した。

 頭をリフレッシュし、起用法もプチ改造。上原は前線での先発は今季初で、新たな役割に「武器である高さや速さを生かしたい」と士気を高めた。途中出場濃厚なジュリーニョも「いつでもいけるよ」と準備を整える。今季、ジュリーニョが途中出場した試合は無得点も、4勝2分け無敗。追う立場ではチャンスメークや得点、リードした際も突進力で相手DFをかく乱し、流れを引き寄せる。

 29日に清水が勝ち、暫定2位に浮上。自動昇格対象の暫定3位松本との勝ち点差は9から6に詰まった。11月3日、ホーム讃岐戦での最短決着を果たすためにも、しっかり敵地で勝ち点3を取り、本拠札幌での歓喜につなげる。【永野高輔】