仙台が新たなスタイルを模索している。クラブは16日、仙台市内でボール回しなどの練習を行った。14日のJ3福島との練習試合では今季基本とした4-4-2とは異なる、4-3-3で臨んだ。18日の仙台ユースとの練習試合も、渡辺晋監督(43)は「それで行く予定だ」と新布陣を試すつもりだ。

 堅守速攻に適した4-4-2は、手倉森前監督も使った布陣だ。今季J1でも、4-5-1で臨み敗れた浦和戦以外の全ての試合で用いた。一方で攻撃的サッカーを目指す渡辺監督は14日の練習試合後に、「後ろで守ってる時間は少なくしたい」と変更の理由を挙げていた。この日も「派生していけば3バックもできるし、応用もできる」と戦術の幅を広げたい考えを示した。

 出場した選手からも期待の声が上がっている。DF蜂須賀孝治(26)は「サイドハーフがいなくなったわけではなく、サイドが手薄になったわけではない。できれば強みになる」と振り返った。MF水野晃樹(31)は「攻撃重視なので楽しい」と笑う。例年より早くシーズンが終わった今、来季の浮上に向けて試行錯誤する時間は十分にある。【秋吉裕介】