右太もも痛で離脱していたセレッソ大阪の日本代表MF清武弘嗣(27)が、J復帰戦で今季初勝利を呼ぶ。今日11日の北海道コンサドーレ札幌戦(アウェー)に向け、10日は舞洲練習場で調整後に敵地へ移動した。スペインの強豪セビリアから復帰し、移籍後初戦となる札幌戦は右サイドでの先発が確実。12年6月30日浦和戦以来のJ1の舞台に向け「違いを見せつけないといけない。(得点やアシストの)結果を残したい思いはあるが、自分のことよりも勝ちたい」と語った。

 2月中旬に持病の右太もも痛を発症。開幕から欠場した2試合で、チームは1分け1敗と苦戦した。期待されて日本に戻りながらも、出場できない焦り。自分自身との戦いがあった。ようやく完治したことで、この日はスッキリした様子で「楽しみたい」と心から本音を漏らし「緊張なんかするわけないじゃないですか。何年プロをやっていると思ってるんですか」と冗談を飛ばす余裕まで見せた。

 状況によってはFKのキッカーも務める。決めれば12年4月28日磐田戦以来となるJでの得点となる。「泥臭くてもいい。試合に勝って、みんなで喜びたい。セレッソが変われるチャンス。それを逃したくない」。恩返しの意味も込めて、愛着あるC大阪を復帰後初白星へ導く。【益子浩一】