清水エスパルスがホームで北海道コンサドーレ札幌に0-1で敗れ、ホーム初勝利を逃した。

 直近のリーグ戦柏戦(8日・2-0)から先発全員を変えて臨み、何度もチャンスを作ったが後半36分にCKから失点。先発で起用された清水ユースのFW平墳(ひらつか)迅(17)は、プロ選手に交じって積極的なプレーを見せたが、ゴールを奪うことはできなかった。ルヴァン杯1次リーグの通算成績は2敗となった。

 新戦力が、ホームで見せ場をつくった。清水ユースのFW平墳がいきなりの先発デビュー。高校生の公式戦出場は、14年8月30日リーグ戦鳥栖戦(2-2)のMF水谷拓磨(20=現今治)以来、約3季ぶりとなった。前半16分、MF村田和哉(28)が右サイド深くから上げたクロスに、平墳が頭で合わせるが相手DFがカット。先発メンバーでは札幌の元清水MF小野伸二が37歳で、2人の差は20歳。しかしピッチの中ではおじけづくことなく、チームメートに指示を出すなど冷静にプレーした。

 新加入のFWチアゴ・アウベス(24)は、強烈な左足でスタジアムを沸かせた。同43分、左サイドから強烈なミドルシュートを放つと、クロスバーのわずか上。サポーターからは歓声が起こった。小林伸二監督(56)は「いいプレーをしたら、誰でも次のリーグ戦に入れる。選手の底上げをしたい」と話しており、選手の士気は高かった。

 清水が課題のセットプレーで失点を許した。後半36分、左CKから相手にヘディングで合わされ先制された。リーグ戦では、今季5試合で7失点中6失点がリスタート絡みと課題になっており、再びほころびが出てしまった。後半途中からはMF枝村匠馬(30)、DF松原后(20)らリーグ戦の主力を投入して、何度も攻撃を仕掛けたが最後まで決定力を欠いた。小林監督は「前に行け!」と指示を出したが、1点が遠かった。次節のリーグ戦大宮戦(16日)に向けて、課題を突きつけられた。