<J1:C大阪1-3鹿島>◇第19節◇31日◇長居

 C大阪は、ドイツ2部ボーフムに移籍するMF乾貴士(23)の最終戦を白星で飾ることができなかった。前半22分に乾が先制のミドル弾を決めたが、同38分にGKキム・ジンヒョン(24)が、背後にいた鹿島FW田代有三(29)にボールを奪われる大失態を犯し、同点ゴールを献上。同ロスタイムには再び田代に頭で勝ち越し弾を許すと、後半ロスタイムにはMF小笠原満男(32)にも約45メートルのロングシュートを決められ、万事休した。

 後半34分には、MFキム・ボギョン(21)がPKを外し、同点のチャンスを逃す場面も。レビークルピ監督(58)は「鹿島のようなしっかりしたチームを相手に重大なミスを重ねたら、負けという結果が出るのは仕方ない」と苦い顔。チームをけん引した乾を「代表に入るのにふさわしいプレーをしてくれた」と称賛。ドイツ1部リーグで活躍するMF香川真司(22)を引き合いに出し「2人がブラジルW杯で出会うことを楽しみにしている」と話した。

 試合後、セレモニーを行った乾は何度も涙をぬぐい「C大阪ではサッカーをやってきた中で一番成長し、自分のプレースタイルを確立できた。本当に最高の3年間を過ごさせてもらった」と、感謝の言葉を口にした。