<J2:仙台3-3水戸>◇26日◇第9節◇ユアテックスタジアム仙台など

 3点も取ったのに勝てないなんて…。J2仙台が壮絶なドロー劇を演じた。水戸に先制されたが、途中出場したFW平瀬智行(30)の、チーム今季初の「複数得点試合」となる移籍初ゴールで勝ち越し。2-2と追い付かれた後も、平瀬が決めた。だが、このまま逃げ切り…と思われた後半43分に、まさかの同点弾を献上。4戦連続の「ドロー症候群」から抜け出せない。

 何とも気の毒な光景だった。ヒーローになり損ねた平瀬の口から、反省の言葉ばかりが出た。「2度と同じ繰り返しをしちゃいけない。追いついて追いつかれて…。得点してから取られる時間帯が短すぎる。ゴールの後の集中力を、みんなで確認しないといけない」。2点も取りながら勝利直結弾にならず、悔しさばかりが募った。

 過去18勝6分けと相性抜群の水戸に、前半は主導権を握られた。同23分、ペナルティーエリア右側でDF一柳が水戸FW荒田に抜かれ、あっさり先制される。これで目覚めたのか、ボールがつながりだしゴールの気配が漂い始めた。勝利のための「2点」を目指す攻めの姿勢が、ビシビシ伝わってくる。

 後半開始から、DF渡辺に代えて木谷をセンターバックに入れた。守備のスペシャリスト投入で、攻撃陣が攻めに集中できる。24分にはMF梁が同点弾、34分には平瀬の勝ち越し弾が生まれスタジアムが大興奮。9戦目にして初めてマークした「2点目」に、高揚したのはサポーターだけではなかった。「キックオフの後に声を掛け合ったけど、気負いすぎました」とMF菅井。前がかりな気持ちが強いままリスタートし、チーム全体がバランスを崩した。

 2点目を奪っても1分後に失点。再び勝ち越しの3点目を取っても3分後に同点ゴールを献上。あまりの“ジェットコースター”状態に、今季3ゴール目を挙げたMF梁も試合の収穫を「3点奪っただけ」と不満を隠せない。この試合を含め格下相手のドローで逃した勝ち点6を手にしていれば、とっくに首位の座に立っている。【山崎安昭】