<J2:仙台3-0鳥栖>◇第10節◇29日◇仙台
J2仙台は鳥栖とホームで対戦し、3-0で快勝した。5試合ぶりの勝利で、5位から2位に浮上した。初先発のFW平瀬智行(30)が、2戦連発となる先制ゴール。負傷から復帰し、3戦ぶり先発のDF岡山一成(30)も、最終ラインを冷静にコントロールし、勝ち点3をたぐり寄せた。
4試合続いた「ドロー地獄」からチームを解放したのは、この男だった。元日本代表の平瀬。後半12分、左CKにニアのMF千葉が頭に合わせる。相手とポストに当たり跳ね返ったボールを「打っちゃえ」と、平瀬は左足を出す。ゴールが決まった瞬間、「頭真っ白」(平瀬)で両手を大きく広げ、サポーターの元へ駆けだしていた。
昨季、平瀬は股(こ)関節周辺に痛みの出るグロインペイン症候群に悩まされ続けた。「蹴ることができなかった」という左足で、2試合連続ゴール。J1神戸時代の05年7月2日(千葉戦)、同6日(新潟戦)以来となる2戦連発に、「みんなの気持ちが入ったボールがたまたまボクのところに来た。結果的にチームに勢いをつけられてよかった」と、笑顔で話した。
鳥栖を17本も上回る、25本のシュートを浴びせた。攻撃陣を活性化させた「陰の立役者」は、岡山だ。12日徳島戦の頸椎(けいつい)ねんざから復活。今季初ゴールよりも、巧みな最終ラインの統率に価値がある。平瀬は「安心して見られた。うまくサイドチェンジもやってくれた」と、攻撃にリズムを与えた守備陣に感謝した。
鳥栖に3-0で圧勝に見えるが、スコアほどの実力差はない。ただ、平瀬、岡山といったベテラン勢がうまい試合運びをした。前節水戸戦で犯した「得点直後の失点」を繰り返すまいと、イレブンが集中力を切らさなかった。5戦ぶりのすっきりした白星で、仙台は勝ち点「16」で2位浮上。「監督を信じて一生懸命戦って、昇格したい」。平瀬のヒーローインタビューに、ユアスタが揺れた。【山崎安昭】



