日本代表の磐田MF駒野友一(27)が、負傷をおして10月5日の札幌戦(ヤマハ)に標準を合わせる。10戦ぶりに勝利した新潟戦から一夜明けた29日、クールダウンを行う主力の中に、駒野の姿はなかった。「左内転筋が張っている。痛いことは、痛いです」。試合前日から感じた痛み。代表戦やJリーグで休みなく稼働し続けてきた「疲れ」の表れだった。

 それでも「肉離れしてもやったことがある。(札幌戦は)全然できる。右足が蹴れれば大丈夫なので」と笑った。06年W杯ドイツ大会。1次リーグ初戦オーストラリア戦直前に、同個所を肉離れした。その痛みをおして出続けた経験がある。札幌戦は、左のMF村井が累積警告で出場停止になるだけに、なおさら休むわけにはいかない。MF上田ら負傷者が相次ぐ負の連鎖を、気持ちで断ち切る。

 「1勝したことで気持ちは楽になったけど、順位はまだ下。いい緊張感を持ちながらやりたい」。この日、あらためてW杯最終予選の日本代表にも選ばれた駒野が、痛みに立ち向かう。【今村健人】