「J1仙台」でプレーしたい-。19日の愛媛戦で左ふくらはぎを肉離れしたJ2仙台MF菅井直樹(24)が22日、C大阪戦(26日、アウェー)出場へ向け、リハビリを開始した。残り5試合にJ1昇格をかけるだけに「監督が『やれ』と言えば出る」(菅井)と強行出場も辞さない考えだ。満身創痍(そうい)の体にムチ打って、菅井が昇格を実現させる覚悟を語った。

 患部を気にしながらも菅井が、故障明け3日目で初めて、ランニングをこなした。「歩きは問題ないけど、走ると痛みがある」と故障の具合を説明した菅井は、覚悟を決めたように、こう続けた。

 菅井

 残り5戦、ここで勝負をかけないと。去年より雰囲気がいいから(J1に)上がれると思う。(自分の出場は)明日(23日)のリバウンド次第ですね。

 全治2週間の診断通りなら、C大阪戦は欠場となる。だが、菅井が復帰を急ぐ理由がある。手倉森監督は「無理をさせても(C大阪戦は)やらせたい。出るつもりで準備するように、菅井にも言ってある。ここが(昇格争いの)ヤマだから」と菅井への信頼を口にした。C大阪戦の結果が、昇格の命運を左右しかねないことを、菅井も理解している。「けがしても治せばいいじゃん、くらいの気持ちで激しくいきたいですけどね」と話した。

 「J1の仙台でやりたくてプロに入った」という菅井は、J1時代の03年に入団もリーグ戦の出場機会はなく、その年に降格を経験した。目の前の昇格切符をつかめば、自身の夢もかなう。「今やるしかない。長期離脱の怖さもあるけど、5試合で勝負かけないと」。満身創痍の体を気力で奮い立たす覚悟が、菅井にはある。【山崎安昭】