<ナビスコ杯:広島1-0浦和>◇予選リーグ◇25日◇広島ビ

 ナビスコ杯が開幕し、浦和は広島に0-1で敗れた。公式戦で広島に敗れたのは、99年3月27日リーグ戦以来、約10年ぶり(16戦ぶり)になる。日本代表4選手を欠く浦和は、中盤でのパス回しがうまくいかず、セットプレーでももろさが出た。そんな中でも、フィンケ監督がFW原口ら若手選手の成長を感じとるなど収穫もあった。

 日本代表組への依存度が浮き彫りになった。浦和のCKは相手の3倍の9本。フィンケ監督は「空中戦に強い阿部、闘莉王がいないことで、セットプレーでの点が奪えなかった」と、決定機をものにできずに悔やんだ。攻め込みながら、決めきれない。パスをカットされては、カウンターを食らう苦しい展開。シュート数は13本と同じだが、完敗だった。公式戦で15戦負けていなかった広島に、約10年ぶりの敗北。ナビスコ杯は、一昨年から9戦白星なしとなった。

 そんな中でも、収穫はあった。左MFの原口はプロ初のフル出場。後半途中からは、2トップの一角を張り、シュートだけでなく、ドリブルで切り込み、クロスでチャンスを演出する場面もあった。「今までよりドリブルもできたし、自分のプレーができた」と原口。フィンケ監督も「若手が良いプレーを見せてくれた。ポジティブな印象を持っている」と、敗戦の中にも光を見つけていた。