<J1:磐田3-2京都>◇第7節◇25日◇西京極

 J1磐田が、韓国代表FWイ・グノ(24)の1得点2アシストの大活躍で、今季初めて連勝した。イはFW前田の先制弾を演出し、後半19分には自らも2戦連続となる同点弾を決めた。2-2で迎えた後半28分、イの右クロスをFWジウシーニョが逆転弾を決め、3-2で乱打戦を制した。チームは今季初めてJ2降格圏(16位以下)を脱出した。

 取って取られてのシーソーゲームに、終止符を打った。2-2で迎えた後半28分、右サイドでボールを受けたFWイの右クロスに、途中出場のFWジウシーニョが今季5点目となる決勝逆転弾を突き刺し、乱打戦にけりをつけた。敵地での逆転勝利に、イは「一番よかったことはゴールを決めたことよりも、チームが逆転で勝ったこと」と、チームの勝利を喜んだ。

 累積警告による出場停止だったジウシーニョが戻ってきたが、初勝利を収めた前節清水戦(19日)に続き、イと前田の2トップで臨んだ。前半17分にイが京都DF水本のまたの間にボールを通して、抜き去るドリブル突破から前田の先制点を演出。後半逆転を許し漂いだした敗色ムードを、同19分に2戦連続となる同点弾で振り払った。柳下監督は「先発メンバーを変えたくなかった。グノ(イ)の動きを前田も分かっている。2トップの動きがだいぶよくなっている」と、満足そうな表情を浮かべた。

 開幕2戦で10失点し、取られたら取られたままだった開幕直後と比べ、まるで別のチームだった。DF出身ながら、自ら攻撃的だと公言する指揮官も、熱くなった。同点になった直後の後半20分にジウシーニョを投入。「追いついたその勢いでいこうというメッセージ」で、攻撃へギアを入れた。采配がズバリ的中し「ゴールを目指すプレーが増えた」と喜んだ。

 チームはこの連勝で今季初めてJ2降格圏を脱出した。アウェーでの勝利は昨年7月以来、公式戦13戦、287日ぶり。15日間で5試合の過密日程初戦で白星発進させ、怒とうの連戦を突き進んでいく。【栗田成芳】