J1磐田が「高原包囲網」で、ナビスコ杯初勝利を狙う。3日の浦和戦に向け、1日の練習前ミーティングではVTRを見ながら、浦和FW高原対策を練った。02年まで所属した磐田時代から、高原を知り尽くす柳下監督は「状態がすごく上がっている。2つ3つと何度も動き直してくる。磐田にとっては厄介。今までの高原ではない」と警戒した。

 この日の紅白戦では「ボランチとセンターバックの間にスペースをつくってしまうとやられる。そこを注意しないといけない」という指揮官の狙いを、早速選手が実践した。主力組のMF上田と成岡のダブルボランチは、相手FWにボールが入るとDFラインと挟み込んでサンド。身をていしてボールを奪取した。上田は「下がってボールを受けたところでつぶせば、一気に攻撃にうつれる」と、手応えは十分だ。

 右足首痛のFWジウシーニョは室内調整し、MFロドリゴの代わりに成岡が先発濃厚。先発11人がすべて日本人となれば今季初めて。成岡とダブルボランチを組む上田は「翔君(成岡)は僕の動きを見てくれる。2人でバランスを取りながら、相手FW(高原)を注意したい」。負ければ予選敗退が濃厚になる大事な一戦で、和製ジュビロでかつてのエース高原を封じ初白星をもぎ取る。【栗田成芳】