<ナビスコ杯:清水2-1千葉>◇3日◇予選リーグB組◇アウスタ

 J1清水は千葉を2-1で下し、2年連続の決勝トーナメント進出に前進した。前半19分、FW原一樹(24)の8戦ぶりのゴールで先制すると、後半44分にはMF兵働昭弘(27)の今季初ゴールで追加点を挙げ、予選リーグBグループで単独2位に立った。

 いきなりのアクシデントにも動じなかった。試合開始45秒で相手選手から左ひざにタックルを受けたMF山本真が、同3分に負傷交代。しかし、チームに漂った不安を原が8戦ぶりのゴールで一蹴した。前半19分、MF藤本からのパスを足もとで受けると1タッチで相手DFの後方に抜け出し、最後はGKの動きを冷静に見ながら左足で流し込んだ。「やっと期待に応えられた」と振り返る、先制点でチームを勢いづけた。

 キャプテンMF兵働も、うれしい今季初ゴールで続いた。「フローデ(ヨンセン)が完ぺきに落としてくれた」。後半44分、右からのクロスをFWヨンセンが頭で落とし、最後は頼れる主将が、豪快に左足を振り抜き、貴重な追加点をたたき込んだ。

 ロスタイムに1点を返されたが、守備陣も終始安定した守備を披露。MF山本真に変わって「緊急登板」したMF本田も落ち着いたプレーを見せた。得意の先行逃げ切りで「勝ち点3」を積み上げた。長谷川監督は「予選突破を考えれば大きな1勝」と喜びをかみしめつつも「でも、まだまだ予断は許さない。次の神戸戦に向けて気合を入れ直していく」と、次戦に向け意気込んだ。【為田聡史】