石さんが、“ニューパワー”を見いだしにいく。コンサドーレ札幌は11日、道都大とシーズン中初の練習試合を行う。今季はサブメンバーの経験不足から、切り札として計算できるのはベテランMF砂川だけ。石崎信弘監督(51)は手薄なベンチメンバーのアピールチャンスを設け、若手戦力の見極めとチーム底上げにつなげる構えだ。

 3枚の交代カードを満足に使いたいのに使えない。苦しんだ指揮官が、若手発掘の舞台を新たに設けて“新ジョーカー”登場を待つ。「もっとひらめかせるようなプレーを見せてほしい」。ここ5試合、途中出場で得点を決めたのはMF砂川だけ。前節鳥栖戦も3人の交代枠を使いながら試合の流れを変えられなかっただけに「わしに(公式戦で)使う勇気が出るような選手に出てきてほしい」とアピールを求めた。

 次節はクライトン、ダニルソンの2選手が欠場。スーパーサブ砂川も先発起用せざるを得ない状況だけに、より若手の奮起が待たれる。「DF裏に抜ける自分のプレーをアピールしたい」とFW石井が言えば、FW横野も「5点ぐらい取らないと」と闘志を燃やす。戦力不足をカバーするには、ベンチメンバーを含めた総力の底上げを図るしかない。【永野高輔】