<J1:清水3-3京都>◇第16節◇4日◇アウスタ

 J1清水が、つかみかけた「バースデー勝利」を目前で逃した。FWフローデ・ヨンセン(35)が3戦連発弾を含む1得点1アシストの活躍。エース岡崎慎司(23)も2得点で続いたが、試合終了間際に痛恨の失点を喫して追いつかれ、3-3の引き分け。ホームで勝ち点3を取りこぼした。攻撃陣は奮闘を見せたが守備で踏ん張れず、エスパルスの17回目の誕生日となる「バースデー・マッチ」を白星で飾れなかった。

 勝ち点が逃げていった。この日も本領を発揮したFWヨンセンが、頭を抱えた。勝たなければいけない大事な試合で、清水が痛恨の引き分けに終わった。

 前半からヨンセンは、チームを勢いづけた。1点ビハインドで迎えた前半24分、ペナルティーエリア中央で、MF岡崎、FW原と1タッチのパス交換で相手をいなすと、左サイドにオーバーラップしたDF太田にパス。その太田のクロスに頭で合わせ、自身2年ぶり4度目の、リーグ戦3戦連発となる同点弾を決めた。

 岡崎の2点目も高さを生かし好アシストした。MF枝村からのロングボールに逆サイドの岡崎に相手DF水本を体張って抑えながらのピンポイントパス。後半は前線で体を投げ出し、相手にプレッシャーをかけ続けたが、終了間際にドローに持ち込まれた。

 ヨンセンを止められるDFは京都には存在しなかった。だが、勝てなかった。ヨンセンは「ゲーム自体の形はできてきているが…。ケアレスミスを減らさないと」と残念がった。長谷川監督も「攻撃の形はつくれて、迫力も出てきた。最後の最後でああいう形は残念」。勝ち点2を逃す手痛いドローを悔やんだ。【為田聡史】