<J1:磐田3-1大分>◇第17節◇12日◇ヤマハ

 解任危機の大分シャムスカ監督(43)に「猶予期間」が与えられることになった。「最終テスト」と位置づけられていた磐田戦も1-3で敗れ、泥沼のリーグ14連敗となったが、原靖強化部長(42)は選手と監督の奮闘に「希望が持てる」と話して結論は出さなかった。

 シャムスカ監督と選手の勝利を目指すがむしゃらの戦いに、解任は先送りされた。2点を追う後半24分、MFエジミウソンが相手DFのこぼれ球をシュート。執念で1点を返した。原強化部長が「希望が持てる後半だった。選手、スタッフが一体感を持って戦っていた。(進退の結論は)もう少しかかる」と話したように、リードされてもあきらめない姿勢は見せた。

 だが、13連敗となった4日の千葉戦後に、同部長が1度は解任を示唆。6日に溝畑社長らクラブ幹部が協議し、磐田戦を「最終テスト」としただけに、予断を許さない状況に変わりはない。この日は猶予期間が与えられた形だが、監督の責任を問う声が収まったわけではない。

 18日の浦和戦(九石ド)には新外国人のMFフェルナンジーニョが出場予定で、戦力の上積みも期待できる。シャムスカ監督も日本語で「最後まであきらめない」と宣言。涙を流して応援してくれたサポーターのためにも、とにかく勝つしかない。【菊川光一】