<J1:広島1-0鹿島>◇第20節◇1日◇広島ビ

 アウェーで広島と対戦した首位の鹿島は0-1で敗れ、更新中だったリーグ戦不敗記録が「17」で止まった。2位川崎Fとの勝ち点差は8と開いているが、リーグ3連覇へ暗雲が漂いかねない気配になってきた。

 精も根も尽き果てたかのように、うなだれたイレブンがピッチを後にした。不敗記録が17で止まったことよりも、不振をぬぐい去れずに敗れたショックが大きかった。「最悪…」と一言だけつぶやいた主将のMF小笠原満男(30)の姿が、今のチームの現状を物語っていた。

 試合巧者らしからぬ姿をさらした。DF岩政が「僕的には嫌な流れだなと思っていた」と振り返った前半35分。オフサイドラインが乱れた一瞬のスキを突かれ、FW佐藤寿にゴールを許した。DF内田が「先制点が大事になる」と強調していた肝心の1点を先に奪われてしまった。

 7月29日のナビスコ杯準々決勝・川崎F戦の敗北から中2日。疲労からか運動量は次第に低下していった。普段なら通るパスが通らず、パスに反応できない選手も散見された。DF内田は「普段通りやれればね…」とポツリ。その普段の姿を披露できなかった。

 オリベイラ監督は「フレッシュでコンディションの良い選手を送り出したかった」と、先発FW2人を下げて後半18分にFW大迫、同20分に佐々木を投入。終盤にDF岩政を前線に上げてパワープレーに打って出てがむしゃらにゴールを狙ったが、1点が遠かった。

 首位独走の状態は変わらない。だが、リーグ戦の最近3戦は2分け1敗。厳しい状況に陥っている。DF伊野波が「ここからもう1度上り詰められるのが鹿島の強さ。昨年できて今年できないはずがない。この負けがこの時期でよかったと言えるようにしたい」と話したように、今はまさに踏ん張りどころだ。

 幸いにも8月15日のホーム大分戦までリーグは中断。内田は「勝てない時は我慢するしかない。でも、少し間が空いてよかった。ここでしっかり準備したい」と言った。史上初の3連覇を成し遂げるために、いよいよ王者の真価が問われる時が来た。【菅家大輔】