<J2:仙台4-2岡山>◇第38節◇6日◇ユアスタ

 ついに頂点に立った。仙台が岡山を下し、07年4月14日以来、2シーズンぶり、876日ぶりの首位に浮上した。2-2の後半9分、DF菅井直樹(24)が約25メートルのミドル弾を決めて勝ち越し。同17分にはFW中原貴之(24)が、Jリーグ新記録となる「4試合連続途中出場ゴール」を決め、ダメを押した。ホームでの6連勝&16戦連続不敗もクラブ新と、記録ずくめの首位奪取となった。

 いつもの光景だった。後半15分、中原がピッチに入る。それから、わずか2分後。ボルテージは最高潮に達した。FWマルセロ・ソアレスのシュートのこぼれ球が、目の前に転がる。またも決定機をモノにした背番号9は「(ヘッドコーチの手倉森)浩さんから『反対サイドに詰めろ』って口酸っぱく言われてたんで」と振り返った。出番に恵まれなかった時も欠かさなかった習慣が生きた。

 途中出場での4戦連発。Jリーグ17年の歴史で、誰も成し遂げていない「スーパーサブ」としての最高の勲章だ。ベンチで準備中、DF菅井が勝ち越し弾を奪い「きん(菅井)のせいで4戦連発が、おまけになった」と話したのは照れ隠し。自らの金字塔について聞かれると「記録なんて無縁だったし、コツコツやってきた成果。光栄っす」と笑顔を隠せなかった。

 クラブにとって約2年5カ月ぶり、手倉森政権では初の首位だ。今季、奪取の可能性があったのは、前節まで37試合中18度。19度目の挑戦で、頂点の座に就いた指揮官は「この座は最後まで譲らない。手堅く、したたかに首位を守りたい」と引き締めた。開幕前、昨秋の解任騒動に触れ「昇格圏内の2位でも文句を言う人はいる。1位しかないんだ」と話した指揮官が、ついに頂点に立った。

 ホーム6連勝&ホーム16戦連続不敗の新記録も樹立した。だが、そんな記録ラッシュにもイレブンに浮かれるそぶりはない。このままゴールへ突き進む、新たな戦いの始まりだ。【木下淳】