<J1:G大阪2-2仙台>◇第4節◇28日◇万博
執念のドローでベガルタ戦士が、ビッグクラブに成長した姿を見せた。昨年12月の天皇杯準決勝で敗れたG大阪との雪辱戦は、2-2で引き分けた。後半9分、MF梁勇基(28)のPKで均衡を破ったが、PKで失点。さらに勝ち越されたが、後半ロスタイム、再び梁がPKを決めた。J1の厳しさを教えてくれた強豪から敵地で勝ち点1を奪い、また1つ、J1で戦う自信をつけた。
指揮官は、悔しがっていた。「守る気はなかった。勝ち点2を落とした」。ACLの過密日程で本調子でないG大阪に対し「疲れてくる時間帯に点を取れなかったのが反省材料。この時期に勝っておきたかった」と強気に言った。「昨年の天皇杯に比べれば通用した」。完敗から3カ月、チームは確実に成長していた。
仙台の先制で一気に試合が動いた。後半9分、MFフェルナンジーニョが倒されて得たPKを梁が決めて先制。だが、百戦錬磨のG大阪が牙をむく。同34分にPKで追いつかれると、さらに6分後、左サイドを崩され勝ち越しを許した。
だが、あきらめない集団になっていた。後半ロスタイム、MFフェルナンジーニョのCKがDF山口のハンドを誘い、再びPKを獲得。これを「1試合にPKで2得点は人生初」という梁が沈めて得点ランク1位に浮上。執念の勝ち点1をもぎ取った。指揮官も「敵地で追いついて、タフさを示せた」とうなずいた。
手倉森監督が今季、最初に見せた映像が昨年の天皇杯準決勝。キャンプ地のホテルで映像を編集し「ホントうめえな」と感服しながら、自陣が切り裂かれるシーンを抽出。G大阪の流れるような攻撃をJ1で戦う前に意識づけさせた。
成長の種をくれた相手でもあった。天皇杯準決勝で敗れ、FW中原が「悔しさがわかない完敗。ただ、みんながJ1に必要な取り組みを教えられた試合だった」。その後、15年ぶりの海外キャンプや李コーチの韓流トレなど改革し、基礎から鍛え直した。手倉森監督も「キャンプ以降の成果が出始めた。まだスピードは及ばないけど、コンタクトとか十分、戦える」と1歩ずつ前進してきた。
天皇杯の後「いいようにパスを回され、試合中に解決策が見つからなかった」と話していた千葉も、この日は「チャンスも作れたし『楽しかった』という言葉が選手から出た」。敵地で得た勝ち点1。仙台が自信を持ち帰った。【木下淳】



