<J1:名古屋2-0京都>◇第6節◇10日◇西京極
名古屋DF田中マルクス闘莉王(28)が、京都戦で移籍後初ゴールを決め、2―0快勝の立役者になった。出場停止だった7日のセルビア戦(長居)で日本代表が0―3で大敗。責任を感じていたリーダーが、W杯本番へ期待を抱かせるゴールに加え、守備でも仕事を果たしてチームに3連勝をもたらした。浦和は、日本代表MF阿部勇樹(28)が3年ぶりに1試合2ゴールを決め、こちらも3連勝。暫定首位に立った。
闘莉王が、派手なガッツポーズでゴールの味を表現した。「なかなか入らないなと、ずっと思っていた。厳しい試合で取れてよかった」。名古屋入り後、公式戦6試合目で生まれた移籍後初得点は前半8分。右CKが長身FWケネディの頭を越え、フリーで待ち構える闘莉王の頭に届いた。「あれを外したら問題」と笑う簡単なゴールだったが、相手のマンマークを外した直前の動きでモノにした。
果敢な攻め上がりが持ち味で、浦和時代の08年には11ゴールの実績もある。しかし新天地では本職の守備を最優先し、攻撃参加は自重気味。「オレはDFですよ」と目標ゴール数などをはぐらかしているが、得点への自信は相当だ。チーム内ではFW巻、MF金崎、MF小川ら攻撃陣を相手に指名し、年間得点数を競っている。この日も少ないチャンスを生かした。
日本の「得点源」でもあるだけに、W杯に向けても勢いが付くゴールだ。出場停止だったセルビア戦の惨敗を「自分が悪い。退場してあそこに立てなかったんだから」と背負い込み「自信をなくしてはいけない」と仲間たちに呼び掛けていた。闘将が、自らのゴールでカツを入れた格好だ。
移籍による環境の変化を乗り越え、大事なW杯イヤーを順調に滑り出した。チームはリーグ3試合連続完封で3連勝。闘莉王は後半12分に、相手ミドルを顔面ブロックで防ぐ闘志も示した。「オレはやるべきことをやるだけ」。攻守にわたる圧倒的な働き。闘莉王なりの代表へのメッセージにも思えた。【八反誠】



