エースの穴はおれが埋める。J2東京の元日本代表FW高松大樹(29)が移籍後初ゴールを決めた。甲府との練習試合に先発出場し2得点。試合は45分×3本で5-1と快勝した。FW平山が戦線離脱しているが、大熊清監督(46)に「平山のケガはマイナスだったけど、プラスが多かった」と言わしめるほどの活躍だった。

 奇妙な巡り合わせだ。10日の栃木との練習試合で右脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)を平山が骨折。その試合で高松が昨年11月14日以来の試合出場を成し遂げた。右ひざ後十字靱帯(じんたい)損傷で別メニュー調整が続き、およそ5カ月ぶりの実戦から1週間でチャンスが訪れた。6カ月に及ぶエースの長期離脱で期待が高まっていたが、見事に結果を残した。

 力と技の両面を見せつけた。1点目はこぼれ球を押しこみ、2点目はファーサイドに流れて相手守備の後ろからヘディング。MF谷沢が「いつもと変わらなかった」と言うように周囲との呼吸もバッチリだった。高松は「平山もケガして悔しいと思っている」と自身の姿と重ね合わせたが、つかんだチャンスはしっかりものにするつもりだ。再開となる24日千葉戦で高松が東京のエースになる。