右足首捻挫で別メニュー調整が続いていたJ2札幌MF宮沢裕樹(22)が13日、札幌・宮の沢のチーム練習で完全合流した。9日の愛媛戦では大事をとって途中出場だったが、16日の次節水戸戦(札幌厚別)での先発復帰が可能となった。

 攻撃の心臓部が帰ってきた。紅白戦では早速、主力組のボランチに入ってプレー。正確なサイドチェンジからチャンスメークするなど状態は良好だ。「まだ痛みは残っているけど、プレーはできる。次の試合はいけます」。右足首をテーピングで固めて臨んだが、あえて激しく体を寄せてボールを奪うなど、先発復帰へ猛アピールした。

 指揮官の評価も上々だ。「(宮沢)裕樹は安定感が出てきたね。イージーなミスが減ってきた」と石崎信弘監督(53)。前節愛媛戦は痛み止めの注射を打って臨んだ。慢性的な左膝痛も抱えながら後半24分から途中出場したが、しっかり横野の2得点を演出した。コンディションが悪くても、結果を残せるのが進化の証しだ。

 この日は高木純、河合と相棒を代えながらダブルボランチをこなしたが、攻撃的な高木純とのコンビでは守備的に、守備的な河合と組むときは攻撃的に変身。バランスを考えたプレーが光った。「チームも自分もいい調子できている。休んでいられない」。15試合1198分出場は攻撃陣最長。ホーム3連戦最後の水戸戦も、背番号10のセクシーパスで勝利を演出する。【永野高輔】