磐田は16日、J2京都、前日本代表岡田監督が率いる中国スーパーリーグの杭州緑城と練習試合(35分ハーフ2試合)を行った。2試合目の杭州緑城戦で右第5中足骨を骨折していたMF山田大記(23)が実戦復帰。先制点の起点になったクロスを供給するなど結果を残した。チームは京都に1-3、杭州緑城に1-2で敗れた。

 復活を証明するには十分な活躍だった。前半27分、山田はスルーパスで左サイドを抜け出すと、利き足とは逆の左足でクロスを上げた。逆サイドのFW前田にピンポイントで合わせて、走り込んだMF小林の先制点を演出。その後も果敢にドリブル突破を仕掛け、攻撃陣を引っ張った。試合前から決まっていた前半35分間の出場を終え「周りを見えていないプレーはあったけれど、試合に出られたということが一番良かった」と満足げに話した。

 昨年11月には右第5中足骨骨折で手術を受けた。当初は全治3カ月と診断され、開幕戦出場は絶望的だったが、驚異的な回復で14日に完全合流。逆足の同じ場所を骨折した昨年よりも早い復帰で「ドクターやスタッフに感謝している。去年よりもコンディションはいい」。

 ルーキーイヤーの昨季はリーグ29試合出場で5ゴール。今季も攻撃陣の軸として期待は大きい。山田は「開幕までにはトップコンディションにもっていける。今年は個人として結果を残したい」。背番号10の開幕戦出場がはっきりと見えてきた。【神谷亮磨】