<J1:札幌1-2浦和>◇第3節◇24日◇札幌ド

 また逃げ切れず。札幌は浦和に敗れた。前半32分にMF山本真希(24)の2戦連発となるゴールで先制も、同ロスタイムと後半18分に失点。17日の神戸戦に続く2戦連続逆転負けを喫した。3戦勝ちなしは、前回降格した08年(3戦目で勝利)より遅いペース。わずかなミスから勝ち点3をさらわれるJ1の怖さを思い知らされた。

 これがJ1の壁だ。札幌のシュート数は浦和と同じ11本。神戸戦も相手と同じ13本だった。それでも終わってみれば勝ち点はゼロ。決めきるか決めきれないかの差が、はっきりと結果になって現れた。石崎信弘監督(54)は「前半ロスタイムに失点すると流れは悪くなる。我慢するよう伝えたが残念な失点となってしまった」と、同点にされたシーンをポイントに挙げた。

 相手攻撃陣のうまさと、少しの対応ミスが重なり、同点に追いつかれた。1-0で迎えた前半ロスタイム、左からのクロスを右サイドバック高木純がマークにつききれず、背後のMF柏木をフリーにし、同点にされた。「すべて自分の責任。あの1発がなければ負けはなかった」。後半18分にはDFノースが相手選手をゴール正面ではね飛ばし不用意なファウルを与えた。またも柏木に直接FKを決められ、逆転された。

 J2とは違い、J1は1つのプレーが命取りになる。札幌は今季からJ1仕様として、相手チームだけでなく、中心選手に特化したスカウティングDVDも多用してきた。敗れた2戦とも1点差の惜敗。情報戦略や昨季から継続した組織力は十分、機能している。だたMF河合は「スキが出たらJ1はすぐにやられるということ」と言った。準備は万全でも、J1のずるさ、うまさを頭の隅に入れて戦わなければ、勝ち点3は奪えない。

 これで3戦未勝利。断トツの最下位で降格した08年も3戦目で白星を挙げた。負の流れから抜け出す最大の良薬は勝ち点3。石崎監督は修正点について「イージーなミスを減らすことと、追加点を早く取れるようにすること」と2点挙げた。キーマン前田を起点とした得点がないことも不安要素の1つ。失敗を糧に、J1で勝てるチームへと脱皮する。【永野高輔】