<J2:山形2-2愛媛>◇第12節◇3日◇NDスタ

 明暗がくっきり分かれた。2点差を追いつかれたJ2山形イレブンは試合後、誰もが肩を落とす。その隣で、引き分けを勝ち取った愛媛DF関根とDF園田はがっちりと握手を交わした。クラブ記録に並ぶ6連勝を逃す痛恨のドロー。奥野僚右監督(43)は「結果として勝ち点1の上積みにとどまった」と悔しさをにじませた。

 前半は天国。36分、MF宮阪政樹(22)の左CKを、ファーに走り込んだDF石井秀典(26)が角度のない位置から頭で押し込んだ。44分にはFW山崎雅人(30)が、昨季ともに山形でプレーした園田を手玉に取った。左サイドを縦に抜け出し「ボールに食らい付く癖があるから」とフェイントを入れて抜き去る。経験を基にした技ありのドリブルから左足を振り抜いた。この日は地元京都から父親が観戦。同じく家族の声援を受けた昨年8月13日の甲府戦では2得点し、山崎にとって“勝利の女神”のような存在。少なくともこの時点では幸運が続くはずだった。

 一転して後半は地獄。「前線からのプレスと両サイドへの速い展開から2点を返せた」と振り返った敵将バルバリッチ監督の策にはまった。前半の攻め疲れが出始めた26分。右サイドを突破されると、FW有田のゴールで1点を返される。9分後、DF石川が左サイドの深い位置でパスをカットされ、最後はFW石井に同点弾を浴びた。DF山田は「サイドを狙われていた。最後は全体的に足も止まってしまった」と悔しがった。

 目前で勝ち星を逃がし、連勝も5でストップ。奥野監督は「また記録を作っていけばいい」と前を向く。事実、8戦負けなし。6日の草津戦で好調維持を証明する。【湯浅知彦】