<J1:川崎F0-2柏>◇第11節◇12日◇等々力

 柏のFW工藤壮人(22)が、ロンドン五輪アピール弾を決めた。後半18分にゴール前の混戦を押し込み先制すると、終了間際にはMFジョルジ・ワグネル(33)のゴールをアシスト。五輪代表の関塚隆監督(51)が見守る中、1ゴール1アシストの活躍で勝利に貢献した。柏の下部組織出身の同期DF酒井宏樹(22)、FW指宿洋二(21=セビリア・アトレチコ)との共闘も今季の目標。まずは18日に発表されるトゥーロン国際(フランス)のメンバー入りを狙う。

 スタンドの関塚監督も思わず身を乗り出すほどの貴重な先制ゴールだった。工藤は後半18分、FW田中の左からの折り返しを右足で合わせた。1度は相手GKに阻まれたが、体勢を崩しながらも再び右足を伸ばして押し込む、持ち味の“泥臭さ”をみせた。

 ゴール後はアウェーに駆けつけた柏サポーターに向かって猛ダッシュ。両手の拳を掲げてひざまずいた。ユース時代から一緒に高め合ってきた同期の酒井と抱き合って喜んだ。ロスタイムにはダメ押しのアシストも加えた。試合後は「アシストを含めてアピールにつながる。これをずっと続けないとベースのメンバーに加わることはできない。指宿を含めた同期とロンドンで戦いたい思いは大きい」。ACL(15日、韓国)、JリーグC大阪戦(19日、長居)と続く、9泊10日の敵地3連戦でのパフォーマンスの継続も重要視した。

 五輪出場を決めた3月24日のアジア最終予選バーレーン戦(国立)で1年4カ月ぶりに代表復帰した。10年アジア大会優勝メンバー。チーム発足初戦のG大阪との練習試合で“関塚ジャパン初ゴール”を決めたのが工藤だった。指揮官も「我々がずっと追ってきた選手。J1優勝、クラブW杯、ACLなど、大きな経験をしながら力をつけてきている」とバーレーン戦前に話すほど期待の1人だ。

 決めれば負けない幸運の持ち主でもある。10年3月21日のJ2福岡戦からの不敗記録も19勝1分けに更新した。「チームも個人も去年の自信を取り戻せた1勝になると思う」。得点量産がJリーグ王者復活と、ロンドン五輪18人枠を引き寄せる。【鎌田直秀】