<J1:広島3-0札幌>◇第31節◇7日◇広島ビ

 首位広島はFW佐藤寿人(30)が貴重な追加点となる2点目のゴールを決めるなど、札幌を圧倒し、4試合ぶりの勝利を挙げた。2位仙台の引き分けで勝ち点差を2と広げた。最短で24日C大阪戦(広島ビ)で初の年間王者になる可能性が出てきた。

 1点先制後の前半31分だった。センターサークル付近からMF青山敏弘(26)の長い縦パスに佐藤が反応した。相手DFの裏に潜り込んで左足で合わせた。「ロビーニョのやったものをイメージした」という両手でハートマークを作って喜んだ。

 4試合ぶりのゴールはリーグ独走の21得点目。青山とのラインは得意とする得点パターンだ。「いい得点の形だった。彼がどこに出してくるか分かっている。FWとしてもっと引き出していきたい」。先制点も演出。ペナルティーエリア内で相手DFの反則を誘い、前半17分の森崎浩のPKによる得点を呼び込んだ。

 2得点に絡んで、チームも自身も初となる年間王座へとたぐり寄せた。「ここまで来たら優勝することを考えて高い意識でやっていきたい」。キャプテンは目の前の最大の目標だけを見据えている。【中牟田康】