<プレシーズンマッチ:清水1-0磐田>◇16日◇愛鷹広域公園多目的競技場

 今季初の静岡ダービーは清水が磐田を下した。前半7分、ゴール前のこぼれ球をMF村松大輔(23)が右足で押し込み先制点を奪った。その後も、今季から採用する3ボランチの一員として攻守で存在感を発揮。自ら挙げた1点を守り切った。昨季、定位置確保やロンドン五輪出場と大きな躍進を遂げた村松が、清水3年目となるシーズン開幕に向けて順調な仕上がりをみせた。

 開幕に向けて順調な調整ぶりをアピールするのに、十分な90分間だった。まずは前半7分、FKから生まれたゴール前のこぼれ球にMF村松が誰よりも早く反応。右足で合わせてゴールネットに突き刺した。駆け寄る仲間と喜びを分かち合うと、歓喜に沸くサポーターを背に天高く人さし指を突き上げた。「狙っていた形。正直うれしかったです」。自身今季“1号”が、貴重な決勝点となった。

 今季からチームが採用する3ボランチの一角として、進化も見せた。相手の攻撃を待ちかまえていた鹿児島キャンプまでとは一変。序盤から敵陣の高い位置で激しくプレッシャーをかけ、磐田の攻守の起点をつぶした。ボールを奪ってからの素早いカウンターで好機を何度も演出。シュートは磐田の2倍以上となる11本を放ち、課題を残す攻撃に明るい兆しをともした。

 チーム最多4本のシュートを放ったFWバレーは「今までは守備が中心だったが、今日は攻撃的な一面も出してくれた。すごくやりやすかったし、今後も続けてほしい」。村松も「この1週間、攻撃のことを意識してきた。磐田を相手に、ある程度手応えをつかめた」と振り返った。

 湘南から完全移籍して2年目の昨季は、不動のボランチとして定位置をつかむと29試合に出場し、チーム3位の3得点を記録。ロンドン五輪も経験するなど飛躍の1年となった。今季は「もっと得点にも絡んで、新たな一面も出していきたい」と誓う。オフ期間は、恒例の家族旅行を我慢して自主トレに励んだ。毎朝7時から行う約1時間のランニングを1日も欠かさず、始動に備えた。村松は「体重にしても去年より絞れているし、よく動けている。チームとしても連係面を確認していけば、この先もっと良くなる」。伝統の一戦でつかんだ収穫を手に、3月2日の開幕戦に向けて準備は最終段階に入る。【前田和哉】